第1回「いつもの頭痛?」関ジャニ∞安田章大さんを襲った異変

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松浦祐子
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 2020年2月、北海道根室市の雪原。アイドルグループ関ジャニ∞安田章大(やすだしょうた)さん(36)は、写真集「LIFE IS」の撮影に臨んでいた。

 冬場には、気温がマイナス10度近くまで下がる極寒の地。厳しい自然環境の中で、朽ち果てていく命と、そこから再生していく命がある。土地の力も借り、そんな命の神秘を伝えたかった。

 馬とふれあうシーンでは、その温かさにはっとした。命が止まれば、この体温は失われていく。息を吸うこともあたり前ではないと、再認識した。

アイドルだから伝えられること

 写真集をつくろうと思ったのは、脳の病気を抱え、手術した経験を多くの人と共有したいと思ったからだ。

 付録のミニブックには、自らの脳のMRI画像のほか、手術後に膨れあがった顔や頭の縫い目など、ありのままの姿を載せた。

 術後は、脳が異常に興奮した状態にならないように、常に特殊な色つきの眼鏡をかけなければいけなくなった。

 アイドルとして「キラキラした世界」で活動する自分だからこそ、病と向き合う中で得た思いや変化を発信し、闘病中の人や後遺症に悩む人、大切な人を失った遺族の人たちに伝えられることがあるのではないか。病で生きづらさを感じている人がいたら、少しでも楽になってもらえるのではないか、と思った。

 17年2月1日。レギュラー番組の収録を終え、エレベーターで移動しているときのことだった。

 平衡感覚を失い、同時に圧迫…

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