騒乱のカザフスタンは「完全にロシア語の国」 プーチン氏の思いとは
中川仁樹
中央アジア・カザフスタンで、燃料価格の値上げを機に年明けから大規模な抗議活動が起き、全土に拡大しました。事態は急展開し、ロシアなど旧ソ連6カ国の軍事同盟が「平和維持部隊」の派遣を本格化させています。そもそも、カザフスタンはどういう国なのでしょうか。ロシアとの関係は――。中川仁樹モスクワ支局長が解説します。
ロシアにとって「特別な存在」
カザフスタンで年初から広がった騒乱をめぐり、ロシアなど旧ソ連6カ国の軍事同盟が「平和維持部隊」を派遣した。
わずか数日でロシアが派遣を決断した背景には、旧ソ連圏の中でもカザフスタンがロシアにとって特別な存在だという事情がある。
ロシアのプーチン大統領も昨年末に開かれた年末恒例の大記者会見で、カザフスタンの記者に両国の関係について問われ、その思いを語っていた。
「カザフスタンの指導者には、ロシア語の維持・発展への対応にとても感謝している。完全な意味でロシア語圏の国だ」
かつてはロシア語を普通に話…