取り残された子グマたちどうなる? 「保護はできない」札幌市

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平岡春人 佐野楓
クマの巣穴に子グマ2頭発見 母グマはどこへ?=HTB提供
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 札幌市西区の住宅街にほど近い山中で3月31日、ヒグマの冬眠用の巣穴を調査していたNPO職員が母グマに襲われ、けがをした出来事。その後、母グマは逃げ、巣穴には2頭の子グマが取り残されたままになっていることを、本紙は伝えた。ヒグマの親子はどうなるのか。住民の生活を守るための調査はどうあるべきか。さらに取材した。

 三角山(標高311メートル)。名前の通りピラミッドのような形をしている。JR札幌駅から西に5キロほど。ふもとには北海道内有数の高級住宅街が広がり、病院や小学校がある。

 札幌市環境共生担当課への取材で当時の詳しい状況がわかってきた。市の委託で調査していたNPO職員らは、巣穴の上部から棒を差し入れたところ、母グマがいきなり出てきて襲われた。一人は頭をかまれた。もう一人も腕をかまれた。2人はトウガラシ成分の入ったクマよけスプレーを吹きかけて難を逃れた。

 現場は登山道から約200メ…

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この記事を書いた人
平岡春人
文化部|映画担当
専門・関心分野
映画、音楽、人権