日本でも広がる「Qアノン」 信じる人も信じない人にも届けたい事実
取材を終えて
陰謀論集団「Qアノン」を追う19回の連載が終わった。昨年10月から今年3月まで、取材はおよそ半年間にわたった。
執筆に集中したのは、今年1~2月の1カ月ほど。その間はずっと、ふだん使っているSNSを原則として絶ち、ネット上のQアノン関連の投稿に目を通していた。
そこでは、私の日常からは考えられない世界が広がっていた。日頃得ている情報とは、まったく違うものがどんどん流れてくる。Qアノンの信奉者たちは、既存メディアへの敵対心をむきだしにしている。Qを信じていることが、一種のアイデンティティーになっている。一度漬かってしまうと、なかなか抜け出せないであろう怖さを覚えた。
【連載】Qを追う 陰謀論集団の正体
世界に広がる陰謀論集団「Qアノン」。誕生から4年以上が経つが、なお勢いは衰えていません。きっかけは匿名掲示板への謎の投稿。しかし、投稿者も信奉者も、「名無し」ではありません。関係者に取材を重ね、その実態を追いました。
連載をおおむね書き終えた2月24日、ロシアがウクライナに侵攻を始めた。国連担当記者として、今度はそちらに集中することになった。
結びついたQアノンとウクライナ侵攻
ところが、ウクライナ危機における国連とQアノンという、まったく関連のなさそうに思える二つの事象が、結びついた。
3月10日のことだ。ロシア…