クアッドって一体? もともとは「ダイヤモンド」 根底に中国包囲網
里見稔
日本、米国、豪州、インドの4カ国による「QUAD(クアッド)」首脳会合が24日、東京都内で開かれる。クアッドっていったい何だろう?
「QUAD」は「四つの」を意味する英単語。4カ国による枠組みということで、「クアッド」と呼ぶことになった。
もともとは、安倍晋三・元首相が打ち出した構想がクアッドにつながったと言われている。
外務省によると、2004年にインドネシアなどを襲ったスマトラ沖大地震・インド洋津波が一つのきっかけになったという。
津波はインドネシアだけでなくインド洋周辺国にも被害を及ぼした。当時、米国や日本、豪州も加わって国際的な支援の輪が広がった。インドも被害を受けながら周辺国への支援も行った。太平洋とインド洋の二つの地域において、おなじ民主主義国である日米豪印が主導するような枠組みが浮かび上がった。
こうした流れを受けて07年8月、当時の安倍首相がインドを訪問し、国会で演説。「米国や豪州を巻き込み、太平洋全域にまで及ぶ広大なネットワークへと成長する」して、日米豪印が連携する必要性を強調した。
念頭にあったのは、経済的にも軍事的にも存在感を示し始めた中国に対する「包囲網」づくりだった。
安倍氏は首相に再び就任した…