「問題ない態勢」それでも起きた悲劇、防ぐには プール教室死亡事故

有料記事

竹田和博 山根久美子
[PR]

 富山県高岡市のプールで水泳教室に参加していた5歳の男児が沈んでいるのが見つかり、その後死亡が確認された。監視カメラの映像によると、異変が察知されたのは男児がおぼれたとみられる時から約5分後だった。子どもを見守る目や指導の態勢に不備はなかったのか。どうすればプールでの悲劇を防げるのか。

 事故が起きたのは、富山県高岡市のフィットネスクラブのプールだった。22日夕、水泳教室に参加していた5歳の男児が沈んでいるのが見つかり、その後死亡が確認された。高岡署によると、死因は水死だった。

 クラブによると、男児は約1年前から参加。4段階ある初心者コースのうち、上から2番目のレベルだった。ひもで腰に固定する浮き具(ヘルパー)をつけ、10秒以上の顔つけなどを目指して練習していた。

 22日は検定日で、普段の練習日と違い、最後に遊びの時間が設けられていた。プール(長さ25メートル、幅約12メートル、水深1・2メートル)の1、2レーン部分を開放し、1レーン側には、プールの底に沈めた高さ60センチの踏み台が複数置かれていた。

 この日は19人が参加、男児は遊びの時間の前にコーチにヘルパーを結んでもらい、ジェットバスへ。数分後、プールサイドにいた別のコーチの許可を得て、プールの踏み台部分に飛び込んだ。この際にひもがほどけてヘルパーが外れ、バランスを崩した様子が監視カメラに映っていたという。

 プールには当時、4人のコーチがいたが、約5分後に別の子どもが気づくまで、男児の異変に気づかなかったという。

 水泳教室の運営会社は24日…

この記事は有料記事です。残り973文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません