福島原発の処理水放出、韓国政府は「科学重視」で判断 野党は批判

有料記事

ソウル=太田成美
[PR]

 今夏にもおこなわれる東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり、韓国政府が難しい対応を迫られている。尹錫悦(ユンソンニョル)政権は、早ければ月内に公表される国際原子力機関(IAEA)の評価結果などを踏まえて、科学的な根拠に基づき、放出に対する立場を総合的に判断するとしている。ただ不安視する世論は根強く、野党も政府批判を強めている。

 韓国の国会では、海洋放出の問題が焦点になっている。

 「なぜ日本に堂々と反対しないのか」。12日、進歩(革新)系の最大野党・共に民主党の議員が質問すると、韓悳洙(ハンドクス)首相は「誤解している。科学に基づかず安全ではない汚染水の放流には賛成できない」と反論した。処理水を「飲めるか」との質問も飛びだした。

 これに対し、韓氏は「安全が…

この記事は有料記事です。残り957文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
太田成美
ソウル支局
専門・関心分野
朝鮮半島情勢、日韓関係、ジェンダー