ジャニーズ社名は「SMILE-UP.」に 変更求める包囲網の末に
故ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡り、ジャニーズ事務所は、社名を「SMILE―UP.」に変更すると発表した。創業から61年。「ジャニーズ」という名称は、芸能事務所の名前以上に、一つのアイドル文化を指し示す言葉として社会に広く定着していたが、存続を認めない世論の強い反発を受けて消滅に追い込まれた。
社名変更を巡っては、9月7日に事務所が開いた記者会見で、東山紀之社長が「ジャニーズというのは、創業者の名前であり、初代グループの名前でもあるが、タレントが培ってきたエネルギー、プライドだと思っています」「イメージを払拭(ふっしょく)できるほど、みんなが一丸となって頑張っていくべきなのかな」などと語り、当面継続させる方針を示していた。
ジャニーズに詳しい江戸川大学の西条昇教授(大衆芸能史)は、事務所が、性加害を行った人物の愛称を冠した名前を存続させようとした点について、「人間としてのジャニー氏との決別を誓っても、受け継いできたエンターテインメントにはプライドや誇りがある。そのエンタメ自体を表すものになっていた名前を変えることで、アイデンティティーが失われるような不安や戸惑いがあったのではないか」と語る。
実際、タレントたちは複雑な思いをのぞかせていた。
「名前を背負って改革していくと信じたかった」
9月7日にMBSテレビの生…
ジャニー喜多川氏の性加害問題
「ジャニーズ帝国」とも言われた芸能事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏の性加害が事実と認定されました。これほど長期間、多数の少年への加害はなぜ放置されたのか。関連ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]