子ども傷つける「教室マルトリートメント」とは 川上康則さんに聞く
子どもたち一人ひとりにとって、学校を安全で安心できる場所にするには、大人たちは何に気をつければいいのか。子どもの心を傷つけてしまう「大人の不適切な関わり方」についての著書がある、東京都杉並区立済美養護学校主任教諭の川上康則さんに聞きました。
子どもたちの心を傷つける恐れのある「毒語」
――著書の「教室マルトリートメント」(東洋館出版社)で、大人が、子どもを傷つける何げない発言や萎縮させる指導をやめる必要があると指摘されています。
教師によるそのような行為を「教室マルトリートメント」と私は言っています。「マルトリートメント」は「不適切な養育」という意味で、1980年代からアメリカなどで広がった言葉です。
体罰や虐待ほどではないですが、知らず知らずのうちに、または正しい指導だと錯覚して、適切でない発言や指導で子どもの心を傷つけ、追い込んでしまうことがあります。指示通りに動かない子を前にすると、つい心を傷つける恐れのある「毒語」を吐いてしまう。
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■「毒語」の具体例は? 教師…