【そもそも解説】米中関係どう変化? かつては接近、強まる脅威論

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ワシントン=高野遼
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 米国は近年、中国を「唯一(ゆいいつ)の競争相手」と位置づけ、外交の軸足(じくあし)を中東などから中国へと移していました。その中国の台頭は、米国の世界戦略とも深く関わりながらもたらされたものでした。改めて経緯(けいい)を振(ふ)り返ります。

 Q 米国と中国はどう関係を深めてきたのか。

 A 1949年の中華(ちゅうか)人民共和国建国後、朝鮮(ちょうせん)戦争で戦火を交えたが、米ソ冷戦や中ソ対立が両国の距離(きょり)を縮めるきっかけになった。共通の敵となったソ連を牽制(けんせい)するため、米国は中国に接近し、79年に国交正常化を果たした。

 それ以来、米国は中国への支援(しえん)を強めていく。留学生や研究者が米国で最新技術を学び、中国は急速に発展を遂(と)げた。冷戦終結後、米国はグローバル化を推し進め、中国は豊富な労働力を武器に「世界の工場」と呼ばれるようになった。

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 Q 中国共産党による一党独…

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高野遼
アメリカ総局
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