長女はイヤイヤ期、週末はワンオペ 女性市議の育児を変えた夫の一言
今年4月の横浜市議選(定数86)で初当選した深作祐衣さん(31)=都筑区=が7日の横浜市議会本会議で質問に立った。その姿を見て記者(39)はほっとした。数日前に深作さんの長女(2)が体調を崩していると聞いていたからだ。
長女が快復し、保育園に登園できたので通常通り出席できたが、万が一のときは長女とベビーシッターと一緒に議会の「親子傍聴席」に入り、質問や採決のときだけ議場に入る手続きを確認していたという。
定数86のうち女性は22人になったが
横浜市議選では前回より6人多い22人の女性が当選した。それでも議場を見渡せば、乳幼児を育てる女性はマイノリティーだ。
深作さんは初当選後の取材で、選挙と育児の両立の大変さを語っていた。6歳と3歳の子どもを育てている記者には深作さんに聞きたいことがあった。市議の仕事と育児の両立は大変ではないですか――。今回改めて会いに行くと「その後」のことを語ってくれた。
「まず、土日が大変でしたね」。最初に直面したのは長女が保育園に登園しない週末のやりくりだったという。
地域のお祭りやイベントの多くが週末に開催される。地元の人の「生の声」を聞くチャンスだ。「声がかかったのに、行かないというのは難しい」と話す。
でも、それは次期衆院選への立候補に向けて活動する夫(38)も同じ。実家の両親も働いていて、調整が難しい日がある。
「静かにさせているので会場に連れて行っても良いでしょうか」。主催者にこうお願いして、長女と一緒にイベントに参加したことも少なくない。
委員会の視察中に「胸が張って痛い」
家族で街頭演説に立ったこともある。片方がマイクを握って駅前で話している間、もう片方がシャボン玉を吹く長女をみていた。ただ、長女を同行させると、どうしても活動に制限が出る。「公私はできるだけ分けたいと思っているのですが……」
視察もハードルが高かった。所属委員会の視察でこれまでに北海道と沖縄県に行った。いずれも2泊3日の日程で、夫と実家の協力を得た。
ただ、夏にあった1回目の視…