「染みこんだね」 阪神・岡田監督が納得した強さの秘密 連覇は…

有料記事

聞き手・大坂尚子
[PR]

 昨年、18年ぶりにセ・リーグを制覇し、38年ぶりの日本一に輝いたプロ野球・阪神タイガース。チームの悲願を達成した岡田彰布監督(66)に、復帰1年目のシーズンを振り返ってもらうとともに、球団史上初となる連覇への構想を語ってもらった。

――監督に復帰して、一番楽しかった瞬間は。

 シーズンで楽しいことはないよ。ほんまに最後、勝った時だけやで。勝ったら、(次は)もう負けんのちゃうかなと思うし、負けてたらもう勝てるやろうと思うけどなかなか勝てん部分もあるし。そらもう積み重ねやからな、長いシーズンな。

――優勝できると予感したのはいつごろか。

 予感っていうか、何て言うのかな。(1、2位の)天王山とか、そういう表現が(独走したため)一回もなかったやんか。だからあんまり、どの辺とはピンとけえへんな。ずっと平均的に勝ってたからな。

――選手たちが監督の想像を超えて強くなった。

 打つ方に関しては、毎イニング、どっからでも点取れそうな感じになってきたよな。誰から(何番から)スタートになるとか関係なしにな。

 例えば6番から始まったら、次の回に1番からいくためにな、このイニングは何とか(9番の)ピッチャーまで回そうと思って采配してたよ。それでピッチャーが打ちよって、(1番の)近本が打って2点、3点と入ったケースは何回もあった。0点でええと思ってるのに。それが(打線の)つながりやんか。

――いつごろ、そう感じたのか。

 5月の勝ってる時やな。みんな、点の取り方がわかってきよったなと思ったよ。チームとして1点ずつ取っていって、『今日も勝った、よかった』『あー、また勝った』みたいな、な。

――終わってみたら出来過ぎのシーズン。

 そうそうそう。出来過ぎやけど、まだ個人の成績には余力(が)残ってるよな。(来年は)それをまずプラスすることやな。だから別に変わったことをやる必要ないし、今の戦力で個人のレベルをもう一度アップするというかな。そういう感じで俺は考えてるけどな。

――今季に向けては楽しみの方が大きいのか。

 選手がどれだけ、勝ったプライドっていうか、(そういう)プライドを持ってプレーするか見ものやね、はっきり言って。もうとてつもないことする必要ないもん。

――佐藤輝への期待は。

 左(打者)で20本(塁打)、(新人から)3年間打ったんは初めてなんやな。びっくりしたわ。そういう意味では、すごいんかなと思うけど。もっと上の数字を出せる選手やから、だから俺がそないしてハッパかけるいうかな。できないやつに、やれて言えへんよ。

――捕手の2人(梅野、坂本)以外は来年、レギュラー格は固定起用になるのか。

 代えるところ別にないよな。そのポジションを追いやるような、戦力が出てくるのが一番やな。

インタビュー後半では、理想のチーム作りや球団初の連覇、黄金期はつくれるのか、などについても話しています。

――捕手も使い分けになるのか…

この記事は有料記事です。残り1253文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
大坂尚子
スポーツ部
専門・関心分野
野球、アメフト、フィギュアスケート、陸上