第1回「日本人」にはちょんまげ、浮かぶ偏見 ChatGPTへ3千回質問

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篠健一郎 山崎啓介 分析・新妻巧朗
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 その「頭」の中はどうなっているのか。

 2022年秋に公開された対話型AI(人工知能)「ChatGPTチャットGPT)」は、まるで人と話しているかのような自然な文章のやりとりができる。わずか1年余りで企業や自治体がこぞって採り入れた。

 使ってみると、確かに「賢い」。

 その頭脳をどうにかしてのぞいてみたい、と思った。

 生成AIは、ネット上などにある大量のデータを学習し、一人の人間では到底カバーしきれない知識の量を持つ。記者の仕事で言えば、取材するテーマについて事前に調べるのに役立ちそうだ。

 ただ、気になることがあった。チャットGPTが持つバイアス(偏見)だ。

 きっかけは、テキストを打ち込むだけで、簡単にイラストが作れる画像生成AIについて取材した時だった。

 ある専門家がこう話した。

 「『CEO』(最高経営責任者)と入力すると男性の画像ばかり出力される。『看護師』だと女性ばかりになる」

「日本人」はちょんまげに着物姿?

 実際にやってみると、確かに…

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この記事を書いた人
篠健一郎
専門記者
専門・関心分野
データジャーナリズム、プラットフォーマー

連載ChatGPTバイアス検証 -最新AIが映す人間社会のゆがみ-(全3回)

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