ジャニーズ性被害の石丸さん救済委と面会 算定基準の詳細説明なく
旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.)の創業者、故ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」副代表の石丸志門さん(56)が8日、事務所が設置した被害者救済委員会のメンバーと面会したと明らかにした。補償について具体的な算定基準についての説明はなかったといい、逸失利益を算定に含めるよう、求めたという。
石丸さんは14歳で事務所に入所。事務所にいた約3年で、性的な被害は50回以上に及んだという。
この日の面会では、元裁判官と弁護士の2人と1時間以上にわたって話したという。石丸さんは、事務所に入所した経緯や自身の性被害の内容を説明し、海外での事例などを参考に、自身で逸失利益を含めて計算した額を提示した。
委員会側からは、具体的な算定基準は示されなかったが、石丸さんは逸失利益を含めるよう要望した。また、面会の場に被害者の心理的なサポートができる専門家を同席させた方がいいのではないかとも提案した。約3週間後に補償額を提示されるという。
石丸さんは面会後、報道陣の取材に「ここまで来るまでの道のりは、大変つらくて長いものだった。話はしっかり聞いてもらったが、自分の希望している額には届かない印象を受けた。補償をするための委員会ではなく、被害者を救済するための委員会として、被害者の心情に寄り添って柔軟性をもって対応してほしい」と話した。
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