ローカル線、復旧求めるのはわがまま? 単なる移動手段を超える価値
聞き手・河原田慎一
豪雨災害で11年間も不通だった区間がありながら、復活したローカル線がある。地方にとって鉄道とは、単なる移動手段ではない――。そう語る只見線地域コーディネーターの酒井治子さん(43)に、鉄道と地域の関わりを聞いた。
福島県と新潟県を結ぶJR只見線は、一部が豪雨災害で11年間不通になり、2022年に全線で再開しました。沿線の地域情報を発信する仕事をしています。
被災当時は、被害の大きさに「復旧は無理だろう」と思う人が大半でした。復旧に向けて被災箇所のパンフレットを作ったりイベントを企画したりしましたが、なかなか前に進みませんでした。
只見線は、鉄道ファンには山…