「つかさんの声とせめぎあって」芝居続けていくコツは 草なぎ剛さん

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聞き手・松沢奈々子
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 自分のことを褒めるのって、恥ずかしいじゃない? でも、17日公開の主演映画「碁盤斬り」を見て、初めて自分をかっこいいと思えたの。「ちゃんとした顔してる」「いい男だな」って。照れくさくなく、客観的に。こんなの初めてだよ。自分の顔は愛さないとなあ。

 白石(和彌(かずや))監督とは同い年で、(香取)慎吾くんが出た「凪(なぎ)待ち」から気になっていた。「孤狼の血」シリーズも好きで、血なまぐさい世界観に興味あった。今回は監督初の時代劇で、冤罪(えんざい)事件に巻き込まれた武士が、囲碁を武器に復讐(ふくしゅう)する物語。囲碁は難しくて、ルールはわからなかったけど、セットで江戸時代に使われていたという碁盤や碁石がオーラを放っていて、しびれたね。職人技が結集していて、何げないワンカットまで、魂がこもっている。絵画のような場面もあって、江戸時代ってこんなに美しかったのかと思った。最初は静かなシーンが多いんだけど、だんだん……。父娘の物語でもあって、「娘を守りたい」気持ちが自然とわいてきたのは、愛犬のクルミちゃんがいたおかげかな。飽きずに見てもらえる自信、ありますよ。

 いつもそうだけど、基本的に僕は、「役と一緒に遊んでいる」だけ。周りの方々によくしてもらっているおかげで作品はできている。主演だから全体をまとめようなんてこれっぽっちも思ってないし、「座長」なんて言われたら、穴があったら入りたくなっちゃうよ(笑)。

 時代劇離れが進んでいるとい…

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