国費9200億円投入のラピダス 株式規制策や法的裏付けなお不十分

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新田哲史 編集委員・大鹿靖明
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経済インサイド

 北海道の空の玄関口、新千歳空港がある千歳市がにわかに変貌(へんぼう)を遂げている。続々と建設が進むマンション、高騰する地価、深まる人手不足。変化の発信源は、空港のそばで建設が進む巨大な半導体工場だ。「まるでビッグバン」。横田隆一市長はその変化をこう表現する。

 世界最先端の国策半導体メーカー「ラピダス」が千歳市への進出を表明したのは、昨年2月。現在、急ピッチで工場の建設が進む。

 ラピダスの進出表明は、ゆるやかだった千歳の経済の歯車を一気に加速させた。

 「TSMC(台湾積体電路製造)の進出で地価が高騰した熊本のようになるのは見えていた」

 不動産開発を手がけるウェルホールディングスの大塚正博常務は言う。JR千歳駅から徒歩圏内に2棟の5階建て賃貸マンションを建設予定だ。

 実は、同社が本社を置くのは遠く離れた福岡市中央区。北海道に経営的なつながりはない。にもかかわらず、ラピダス進出を聞くや、すぐに土地を仕入れ、マンションの建設を決めた。

思わぬしわ寄せ 札幌駅の再開発工事が…

 それは苦い経験があったから…

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この記事を書いた人
大鹿靖明
編集委員
専門・関心分野
経済、歴史、人間、ジャーナリズム、ロック