日本最大の国立公園 「日高山脈襟裳十勝国立公園」誕生

中沢滋人
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 道内では7カ所目の国立公園となる「日高山脈襟裳十勝国立公園」が25日指定された。南北約140キロで氷河地形や原生的な自然林を有する日高山脈から海岸地域までつながる陸域では日本最大の国立公園。十勝、日高地方の計13市町村からなる。

 帯広市役所では同日、十勝の周辺市町村長らが集まり、セレモニーが開かれた。

 帯広、清水、芽室、中札内、大樹などの首長のほか、環境省自然保護官、道十勝総合振興局長らが出席。国立公園指定を祝う横断幕を披露した。

 十勝・日高山脈観光連携協議会長を務める芽室町の手島旭町長は「隣接自治体長年の悲願がかない、うれしく思う。これからがスタート。保護と観光・地域振興の両面をしっかりやっていきたい」と決意を示した。

 帯広市の米沢則寿市長は、「日高山脈を眺めながら暮らす人たちの愛着や誇りを大切に育みたい」。大樹町の黒川豊町長は、日高山脈が源流で、町内を流れる歴舟川やキャンプ場を挙げ、「眺望を生かしたアウトドア観光やアドベンチャートラベルなど観光振興につなげていく」と述べた。

 公園面積は国定公園時代の面積から約2.3倍の約25万ヘクタールとなる。国立公園化で管理主体がこれまでの道から国になる。環境省は今後、地元の自治体や山岳団体など交えた協議会を立ち上げ、公園の保全や利用目標を策定する。

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