小林製薬、健康被害の「勝手な解釈」トップ指揮せず後手後手の対応

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渡辺七海 清井聡 大村美香 井上道夫 後藤一也 藤谷和広
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 紅麴(こうじ)原料を使ったサプリメントを摂取した人に健康被害が相次いでいる問題を巡り、小林製薬は弁護士でつくる調査委員会がまとめた報告書を23日、発表した。

 事実検証委による報告書は、小林製薬の紅麴サプリ原料の生産体制の不備を指摘した。

 2016年にグンゼから譲渡を受けた同社の紅麴関連事業は、新たに始めたサプリメントを中心に拡大。21年度に約3億5千万円だった売り上げは、23年度には2倍以上の約7億7千万円になった。健康被害が報告されている紅麴サプリ原料を生産した大阪工場(大阪市、昨年12月末に閉鎖)も紅麴の培養タンクを増設するなど、生産能力を強化していた。

 一方、現場で製造を担当していたのは5、6人。品質管理も現場の担当者にほぼ一任されており、人手不足が常態化していたという。

■現場任せの品質管理…

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「紅麴」サプリ問題

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