愛子さまのティアラ、来年度も新調せず 宮内庁概算要求
宮内庁は30日、2025年度予算の概算要求を公表した。総額は187億300万円で、寛仁親王妃信子さまの療養先である宮内庁分庁舎の改修に5億1900万円を要求。皇居正門の二重橋の改修費1億3200万円も盛り込んだ。
宮内庁分庁舎は、共に鉄筋コンクリート2階建ての旧長官公邸(延べ床面積650平方メートル)と侍従長公邸(同474平方メートル)の2棟から成り、1998年に建てられた。信子さまの住まいである長官公邸と、事務棟として使用している旧侍従長公邸をつなぐ渡り廊下を新設するほか、バリアフリーや老朽化対応のための工事を行う。改修は来年度からの2カ年かけて行う予定で、全体の費用は12億9800万円。
信子さまは2009年10月、ストレス性ぜんそくのため入院していた東京都新宿区の慶応大病院を退院し、療養のため分庁舎に移った。分庁舎改修中は東京都港区の高輪皇族邸に仮住まいするという。
二重橋の鉄橋は欄干の下地塗料に有害物質ポリ塩化ビフェニール(PCB)が含まれていることが判明したため、来年度中に約4カ月かけて塗料の除去を行う。期間中は仮囲いが設置されるため鉄橋を見ることができなくなる。
近年の物価高騰の影響も考慮した。天皇、皇后両陛下や皇族方の外国訪問のための予算は、今年度当初予算比約1700万円増の2億9300万円を要求。宿泊代や車両借り上げのための予算を約3千万円多く見込んだ。ただ、両陛下や皇族方が現地の要人に贈る品物などの費用を1500万円減額して増額幅を抑えた。両陛下の長女、愛子さまが皇室行事で着用するためのティアラは来年度も新調を見送る。物価高により多くの国民の暮らしに様々な影響が生じていることを受けた両陛下の意向だという。
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