「応援に支えられた」ホーリーホック30年 レジェンドOB語り合う

中村幸基
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 【茨城】クラブ創立30周年を迎えたサッカーJ2の水戸ホーリーホックが、さまざまな記念事業を展開している。その一つとして今夏、チームを彩った歴代選手らが語り合うリレートークを水戸市で開いた。オールドファンから子どもたちまで、約400人が30年の歩みに聴き入った。

 リレートークは30年を節目ごとに区切り、それぞれの時代で活躍した選手たちが思い出話に花を咲かせた。

 「全てはここから始まった JFLからJ2へ」と題した1994~2004年の部では、黎明(れいめい)期のチームを支えた鳥羽俊正さん、北川佳男さん、樹森大介さんが登壇。J2昇格を決めた99年シーズンを「経営難でクラブ存廃の瀬戸際だった。奇跡的な試合がいくつもあって昇格できた」と回顧。また03年に所属したトゥーリオ(田中マルクス闘莉王)さんに話が及び、「すごかった。熱い。言うこともやることも極端。練習直前に中華丼を平らげて、平気で激しい動きができるなんて……」とリスペクトとイジりを交えて評した。

 11~18年の部「震災を経て、この街のために」では、東日本大震災の後に加入した鈴木隆行さんが「被災地に貢献したいと思って水戸に来たのに、自分が皆さんに応援していただいて選手を続けられた」と感謝の言葉を口にした。

 「未来に立ち向かえ」を掲げた19~24年の部では、コロナ禍による無観客試合に本間幸司さんが言及。「まるで練習試合のようだった。どれだけお客さんに力をもらっていたかが、わかった。元に戻れるのか心配だった」と、今もホーリーホックで現役を続けられている幸せに感慨を込めて語った。

 ファン・サポーターが選ぶ「推しメン総選挙レジェンド」の投票結果も発表。伊藤涼太郎さん、小川航基さん、塩谷司さん、鈴木隆行さん、デルリスさん、船谷圭祐さん、細川淳矢さん、本間幸司さん、前田大然さん、三島康平さん、吉原宏太さんの11人が選出された。3月のホームゲーム2試合に来場した人から、歴代所属選手の「推し」を投票してもらった。投票総数2千票超で、候補選手約100人の名前が挙がったという。

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この記事を書いた人
中村幸基
水戸総局
専門・関心分野
地方自治、地域活性化