海藻の上ですくすく、天然ホタテガイの赤ちゃん 北海道・知床半島

有料記事

山本智之
[PR]

 海底でゆらめくコンブ。近づいて、その表面をよく見ると、小さな貝がくっついている。天然のホタテガイの稚貝だ。

 ホタテガイは、大きなものは15センチを超すサイズに育つ。しかし、コンブの上で暮らす稚貝は、まだ人の指先ほどのサイズしかない。北海道・知床半島羅臼町沿岸では、大きさが7ミリ~1センチの個体が観察されている。

 この海域での産卵は5~6月ごろ。メスが卵、オスが精子をそれぞれ海中に放出する。

 東京農業大学の千葉晋教授(水産増殖学)によると、受精卵からかえった幼生は約1カ月、海中を漂う。その後、海藻などに付着して成長する。

 小石などの上で育つものもい…

この記事は有料記事です。残り296文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
山本智之
根室支局長
専門・関心分野
海洋生物、地球環境