腎臓病の胎児にブタの腎臓移植 慈恵医大チームが臨床研究の計画提出

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野口憲太
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 重い腎臓病の胎児に、ブタの腎臓を移植する臨床研究を始めるため、東京慈恵会医科大の研究チームが4日、学内の倫理審査委員会に計画書を提出した。ヒト以外の動物の臓器をヒトに移植する「異種移植」は国内で行われたことがなく、実施に向けた手続きの最初のステップとなる。

 移植の対象は、重い腎臓病になり、「ポッター症候群」と診断された胎児。子宮内の羊水の主成分になる尿が十分につくられず、体重1500グラムほどの小さな体で生まれる場合もある。新生児の透析治療は難しく、腎不全で亡くなることも多い。

 臨床研究では、出産予定日の4週間前の胎児の背中に、ブタの胎児から摘出した腎臓などに育つ2ミリほどの組織のかたまりを移植する。移植した組織が出産までに成長し、尿をつくれるようになる。

 ただ、生まれてきた子どもが…

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