動物はモノ?モノじゃない? 意外と知らない「ペットと法律」
土曜日朝刊別刷り「be」の「知っ得 なっ得」で連載した「ペットと法律」全4回を一本にまとめました。動物はモノなの? 飼い主にどんな責任が? ペットが原因でご近所トラブルになったら? 知っているようで知らない、ペットを巡る法律のあれこれについて、得子が金太郎の疑問に答えていきます。
動物を傷つけたらどうなる? 交通事故でペットが死んだら慰謝料は?
金太郎(かねたろう) 警察が摘発した動物虐待事件の件数が昨年、統計を取り始めた2010年以降で最も多かったという記事を読んだよ。「動物は法律上モノだ」と考えて、ひどい扱いをする人が多いのかなあ。悲しくなった。
得子(とくこ) 金ちゃんの気持ち、痛いほどわかる。民法上、動物は「動産」にあたるとされ、その意味ではモノ扱い。でも、だからといって日本の法律上、椅子や机などのモノと全く同じ扱いを受けているわけじゃない。
金 どういうこと?
得 動物愛護法ではまず基本原則(第2条)で、動物を「命あるもの」と記している。はっきりと単なるモノとは区別しているんだ。
金 なるほど。具体的にどう違ってくるんだろう。
得 たとえば金ちゃんが自分…