「信頼を得られなかった」 裏金問題への失望、自民の有力者ら落選
「政治とカネ」に対する深い失望と怒りが、有権者を動かした。派閥の裏金問題への批判はやまず、27日の衆院選で自民党は大幅に議席を減らした。一方で、接戦を勝ち抜いた候補者もいた。
自民党派閥の裏金問題で処分を受けた候補者たちは、次々と落選に追い込まれた。
自民党安倍派の有力者「5人衆」の一人で、党国会対策委員長も務めた高木毅氏(68)は公認を得られず、福井2区から無所属で立候補したが、落選が確実となった。
苦しい選挙戦となり、演説で涙声になる場面が度々あった。推薦団体も約260から約140に減った。陣営関係者は「今回は推薦をことごとく断られた」と嘆いた。
無所属のため、比例での復活当選もできないことになる。高木氏は支援者を前に「このような結果となり、私の不徳のいたすところ。本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。「今後についてはまだ白紙。支援者らと相談したい」
9期連続で当選していた元文部科学相の下村博文氏(70)も、東京11区で落選が決まった。不正があった安倍派の事務総長を務め、党員資格停止の処分を受けて無所属で立候補していた。
各地の応援演説に駆けつけて…