名張の火縄作りを見学しませんか 名張に移住の男性らが参加者募集

小西孝司
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 三重県名張市は、青竹を材料にした火縄作りを江戸時代から今に伝える。全国的に珍しい貴重な伝統と技を垣間見てもらおうと、東京から名張に移住した男性が見学・体験会を開く。現在参加者を募集中だ。

 同市上小波田地区では、全国でも希少な、青竹のみを材料にした火縄を作る。油分を含んで火持ちが良く、火縄銃や京都・八坂神社の年越し行事「おけら詣(まい)り」の参拝者が無病息災を願って神社の火を家に持ち帰る「吉兆縄」に使われる。担い手不足から住民が2016年に上小波田火縄保存会を結成。市の無形民俗文化財に指定されている。

 市民団体「山川海」の代表で貿易会社経営、福地康弘さん(47)は3年前、名張が気に入り、東京から移住。火縄と出あい、「名張にしかないものだ」と感銘を受けた。

 見学・体験会は16日に実施する。午前10時に近鉄名張駅集合。ギャラリー「堤側庵(ていそくあん)」で「火縄の歴史と文化」をテーマにした山口浩司・名張市立図書館長の話を聞いた後、保存会の岩崎義孝代表の火縄作りを見学する。同庵で昼食。近くの美波多(みはた)神社に移動し、「警固祭り」で知られる愛知県長久手市の保存団体のメンバーから火縄銃の話を聞いたり触れたりする。午後4時解散。福地さんは「後継者を見つけるのが難しいと聞いたので関心を持ってほしい」という。

 20歳以上で定員30人。参加費7千円。8日締め切り。問い合わせは福地さん(080・7007・4677)へ。

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