1360年前ののろしを再現 大阪-奈良、「急報」伝わった時間は?

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今井邦彦
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 奈良県内3カ所と大阪府の1カ所を「烽火(のろし)」の煙で結ぶ実験「みんなでつなぐ明神山烽火プロジェクト」が14日、奈良県王寺町の明神山を中心に実施された。大阪平野から飛鳥京まで、どれぐらいで「急報」が伝わったのか。

 王寺町の官民でつくる協議会が主催する実験イベントで、今年で3年目。同町と葛城市明日香村に加え、今回は大阪府松原市も参加した。

 663年、朝鮮半島の白村江で日本軍が唐・新羅連合軍に敗退。連合軍の侵攻に備えて、西日本各地に緊急連絡用の「烽火台」が整備された。明神山は大阪平野と奈良盆地を見渡せる烽火台の有力候補地。2年前、文化財学芸員の岡島永昌・王寺町地域交流課主幹らが、明神山で実際に烽火を上げ、検証する実験プロジェクトを立ち上げた。

 杉やヒノキの葉を燃やして煙を上げるロケットストーブは、昨年に続いて県立王寺工業高校機械工学科の生徒らが製作。今年、明神山に置かれた3号機は、煙が高く上がるよう、煙突の位置などを改良したという。

 烽火の実験は、午前11時か…

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この記事を書いた人
今井邦彦
専門記者|歴史・文化財
専門・関心分野
歴史、考古学、文化財、サブカルチャー