鈴木エイト氏に11万円賠償命令 記事で旧統一教会信者の名誉毀損

米田優人 編集委員・北野隆一
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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)信者の後藤徹氏が、ジャーナリストの鈴木エイト氏の記事で名誉を傷つけられたとして1100万円の賠償などを求めた訴訟で、東京地裁(一場康宏裁判長)は31日、一部の記事を名誉毀損(きそん)だと認め、鈴木氏が11万円の賠償を支払うよう命じる判決を言い渡した。

 後藤氏は1995~2008年に親族らに拉致監禁されて脱会を強要され、親族らの行為は違法だったとして親族らが2200万円の賠償を支払うとする判決が確定している。鈴木氏は、自らのニュースサイトで後藤氏について「12年間に及ぶ引きこもり生活の末、裁判で2000万円をGETした」とする記事を配信するなどした。判決は、原告の社会的評価を低下させる違法な記事だと判断した。

 後藤氏は判決後の会見で「名誉毀損が認められ、非常によかった」と話した。鈴木氏は「踏み込んだ批判が名誉毀損にあたるというのは納得いかない」として控訴する意向を示した。

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この記事を書いた人
米田優人
東京社会部|東京地裁・高裁
専門・関心分野
司法、刑事政策、消費者問題、独禁法
北野隆一
編集委員
専門・関心分野
北朝鮮拉致問題、人権・差別、ハンセン病、水俣病、皇室、現代史