昆虫
喪中につき年賀欠礼という葉書の中に昆虫学者湯川淳一先生の奥様からのものがあった。今年2月29日に「夫 淳一」が83歳にて永眠したとあった。湯川先生は1940年和歌山県生まれ、大阪府立大学農学部を卒業し、九州大学大学院農学研究科博士課程を修了した。一…
銀座の柳並木の葉が虫食いになっている。近づいてよく見ると小さな黒い虫=ハムシが寄生している。柳に寄生するハムシならヤナギルリハムシに間違いない。ヤナギルリハムシには寄主特異性があって、ヤナギ以外には寄生しない。ヤナギルリハムシが寄生してい…
東京銀座の首都高速道路をまたぐ萬年橋横に公園がある。公園にはハナモモが植えられていて、春にはハナモモがきれいな花を咲かせている。このハナモモに私が知る限り昨年からモモヒメヨコバイが大発生している。 モモヒメヨコバイは新しい侵入害虫で、数年前…
木村裕・監修、大中洋子・絵『まんがでわかる畑の虫』(農山漁村文化協会)を読む。イラストで畑作害虫を紹介している図鑑。大中の描くイラストが分かりやすく、木村による記載も簡潔でよくできている。取り上げられている虫(害虫)は27項目。種類でなく項…
秋のバラが咲いている。花屋にもバラの花が並んでいる。実はヨーロッパで愛でられたバラは春にしか咲かなかった。秋に咲くバラは比較的新しいのだ。大場秀章『バラの誕生』(中公新書)によると、18世紀に中国のコウシンバラがヨーロッパにもたらされた。こ…
【ヤナギルリハムシ】 昨年、有楽町マリオンの前の植え込みにヤナギルリハムシの被害を見つけた。今年はどうかと思って見に行くとヤナギルリハムシが寄生していて、成虫のほかに幼虫も見られた。もう10年くらい前になるが、銀座柳通りのヤナギにもこの害虫が…
都会の街路樹にプラタナスが植えられていることが多い。現在そのプラタナスにプラタナスグンバイが大発生している。おそらく40年くらい前から日本に侵入した侵入害虫だ。樹によってはすべての葉にびっしりと寄生しているが、昔問題になったアメリカシロヒト…
ベランダのガジュマルにガジュマルクダアザミウマが寄生している。その成長の姿を追ってみた。 7月26日 7月26日 新葉に2頭のつがいがいる。おそらく雄と雌なのだろう。 7月27日 7月27日 7月27日 翌日、新葉は両端が閉じられつつあった。 7月28日 7月2…
ベランダのガジュマルの鉢植えの葉が2、3枚ケロイド状になっている。今までの経験から、これはアザミウマの被害だと分かった。そしてガジュマルに寄生するアザミウマはガジュマルクダアザミウマに違いない。 被害葉を採取し、綴じ合わされた葉を開いてみる…
ベランダにツタの鉢植えが5鉢ほど並んでいる。一番古いものは持ち込んで40年ほどになる。持ち込むというのは鉢上げすることだ。で、その大事なツタの葉が歯抜けのように惨めな姿になっているのに気が付いた。鉢の下に黒い細かい粒が落ちている。どうやら糞…
銀座界隈で画廊回りをしていたとき、有楽町マリオンの植え込みの植物の葉が絣状に虫に食われているのに気が付いた。近づいてよく見てみると、黒っぽい幼虫が葉を食害していた。虫の形からハムシの幼虫だと推測した。植物は何だろう? 桜の一種だろうか? 帰…
ベランダの鉢植えの野菊が少しおかしい。鉢土は濡れていて乾いていないのに、葉が内側にカールしている。葉の色も汚れたような感じだ。ルーペで見てみる。葉の表面にごく小さな黒っぽい粒々がびっしり付いている。 すぐに分った。これはアザミウマの幼虫(若…