地方でも拡大する億ション市場 不動産高騰で首都圏の業者が続々進出

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和田翔太
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 販売価格が1億円を超えるマンション「億ション」が、地方都市でもじわりと増えてきている。

 高松市では、2022年に初めて億ション住戸が誕生して以来、5棟が売り出された。

 背景には、首都圏の不動産高騰の余波などがあるとみられ、富裕層のセカンドハウスとしての需要も掘り起こしている。

 「美景を望み、未来を臨む、タワー邸宅。」

 JR高松駅から歩いて約3分の中央通り沿いではいま、こんなキャッチコピーがついた20階建ての分譲マンション「ザ・レジデンス高松 パークフロントタワー」が建設中だ。

 開発・販売を手がけるセントラル総合開発(東京)によると、バルコニーからは瀬戸内海の多島美が一望でき、眼下には日本の歴史公園100選に選ばれた史跡高松城跡・玉藻公園が広がる。

 億ション住戸は、総戸数54戸のうち最上階の20階と19階の4戸。いずれも3LDK120平方メートル超で、価格は1億2900万円から。来年2月下旬の竣工(しゅんこう)を前に3戸は成約済みという。

 同社四国支店の担当者は「正面は公園で、将来的にも眺望が塞がれにくい点を評価いただいている」と話す。地元の富裕層が居住用や資産活用の一環として購入しているほか、県外居住者によるセカンドハウスとしての利用があるという。

開発競争激化で地方に脚光

 同社は、四国では、松山市高知市でも億超えの部屋の販売を手がけており、「いずれも売れ行きは好調」としている。

 人口減少が進む四国で、県外…

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    加谷珪一
    (経済評論家)
    2024年12月20日13時56分 投稿
    【解説】

    多くの人にとって、一般人にはとても手が出ない億ションばかりが売れるというのは理解しがたい状況かもしれません。地方も含め、全国的に高級物件ばかりになってしまう背景には、マンションを販売するディベロッパーの収益構造があると考えてよいでしょう。

    …続きを読む
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    座安あきの
    (ジャーナリスト・コンサルタント)
    2024年12月21日10時28分 投稿
    【視点】

    記事にある地方都市の先行事例として。沖縄県で「億ション」の増加が話題になったのは10年ほど前から。県外からの移住による住居目的だけでなく、リゾート開発を当てこんだ投資目的の購入も増え続け、「県民の手に届かない物件価格」は今や中心市街地だけの

    …続きを読む