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「写真どおりの髪型じゃない!」美容師に“無料にしろ”と主張する女性客が沈黙したまさかの理由

 言いがかりや脅迫など迷惑行為をおこなう「カスハラ客」について、来年2025年4月1日には東京都カスタマーハラスメント防止条例が施行される。罰則はないが、こういった世論の動きもあり店側や会社側としては今後、迷惑客に毅然と対応しやすくなりそうだ。
頭を訴える美容師

※画像はイメージです

 ただ、迷惑行為の内容は人それぞれ。新米美容師として働く田所茉奈さん(仮名・20代)は、「あきらかな言いがかりや脅しだと対応しやすいのですが、わかりにくいケースもあり難しいのが実情です」と言い、自身の体験について話してくれた。

最初はスムーズだった女性客とのやり取り

「はじめて店に来た女性のお客さんが、『どこの美容室へ行っても思い通りにしてくれなくて……』と悩み気味に言うので、『どんな感じにしたいですか?』と聞いたんです。そうしたら女性客は、スマホを見せて『この髪型と同じにしてほしい』と答えました」  茉奈さんは、「理想の仕上がりについて口頭だけの説明より、雑誌の切り抜きを持参したり女性客のようにスマホの画面を見せたりしてくれると、わかりやすくてイメージしやすいです」と言い、最初は女性客とのやり取りがスムーズだったと話す。 「なので、ほかのお客さんから似た要望があったときと同じように『こんな感じですね』と進めました。私的には、上出来。スマホ画面の髪型ともそっくりでした。でも女性客はスマホからその画面をサッと消すと、『写真どおりの髪型じゃない』と残念そうに言うのです

「こんな髪型に料金は支払いたくない」

 そのため茉奈さんは心外に思い、「スマホのほう、もう一度開いていただけますか?」とお願いしたとか。けれど女性客は、「もういいです。ショックです」「口コミがよかったから、このお店ならと思ったのに」と悲しそうな口調で続ける。 「ただ、私にも美容師としてのプライドや意地もありますし、スマホ画面の髪型とそっくりにカットした自信もあったので、素直に引き下がることはできませんでした。すると女性客は、急に態度を変えたのです」  そしてキツい口調で、「写真どおりの髪型じゃない!」「こんな髪型に料金は支払いたくない」と言いはじめたのだ。無料にしろとしつこいため、店長に相談。店長も対応に困って「今回は無料にして、次回以降は出禁にしようか」と話がまとまり、女性客と話をしていたとき――。
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「これって、営業妨害じゃない?」
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フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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