第2回「帰りを待つ女の人にならないで」 栗原はるみを変えた夫の言葉

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聞き手・山内深紗子
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 《26歳のとき、栗原玲児さんのもとに行くと決めて、下田の実家を飛び出した》

 ところが玲児さんが常識人で、次の日に私は彼と一緒に実家に戻りました。彼が「申し訳なかった」と両親に謝ったのです。それで、二人の結婚を許してもらいました。

料理家・栗原はるみさんに半生を聞く連載「おいしいね、が聞けたから」。全4回の2回目です。

 彼が再婚で、派手なことは避けたいと言ったので、結婚式は両家と限られた友人だけで集まりました。両親は反対する気持ちを持ち続けていたので、私も母も悲しくて泣いてた。その日の風景は、消しゴムじゃ消せないですね。今でもよぎっちゃう。

 だから私、自分の子どもの結婚は、絶対反対しないと決めていました。そしたら、子どもはすんなり。対立が起こるような人を選ばなかった(笑)。

 結婚当初は彼のお母さんと同居しました。義母は、書家の父を持つ、明治生まれのハイカラな女性。洋裁も料理も得意で、読書と香水をたしなみ、洋館に住んでいて、部屋にキャンドルがかわいく飾ってある。そんな環境にいたら、田舎娘もおしゃれになっていきますよね。義母が良い人でありがたかったです。

 玲児さんは、私にとって何でも教えてくれる先生、そして恋人でした。旦那ではない。ずっとそういう風に思わせてくれたことが、素晴らしいと思っています。

 外国人みたいな夫でした。週…

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この記事を書いた人
山内深紗子
デジタル企画報道部|言論サイトRe:Ron
専門・関心分野
子どもの貧困・虐待・がん・レジリエンス