2歳で小児がん、2度の大手術 12歳がTRFと踊った笑顔の4分間

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丹治翔
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 国際小児がんデーだった15日、東京都渋谷区のNHKホールで、小児がん治療を支援するチャリティーライブ「LIVE EMPOWER CHILDREN 2023」が開かれた。大黒摩季さんや相川七瀬さんらアーティストに並び出演したのが、がんを克服した25人の子どもたち。「元気な姿を見せて、闘病中の子たちにエールを送りたい」とステージで躍動した。

 満席の3500人が入ったホールの客席から拍手が鳴り、ペンライトがきらめく。ダンス&ボーカルユニット「TRF」と一緒に踊るLECコドモダンサーズの一員である小学6年生の高田香鈴(かりん)さん(12)=千葉県松戸市=は、頭上で大きく手をたたきながら、同じく小児がんを克服した5~18歳の仲間とステージへ飛び出した。

 音楽に合わせて子どもたちだけで腕を回したり、伸ばしたり。3列目中央の香鈴さんもリズミカルに跳びはねる。TRFのメンバーが加わると勢いはさらに増した。香鈴さんは4分間、笑顔で踊り続けた。

 「これは、諦めずにがんと闘った香鈴へのご褒美。200点満点のステージです」。客席で長女を見守った母親の美香さん(40)の涙は止まらなかった。

肝臓に見つかった腫瘍

 香鈴さんに異変が起きたのは、2歳2カ月になった2012年10月。夕方、いつものように自宅で寝転がっていたはずが、「痛い痛い」と泣きやまなかった。

 夜間病院でも原因は分からず、泣き声は夜明けまで続いた。朝になって血液などの精密検査を受けると、医師から「即、入院です」と告げられた。

 小児がんの一種、肝芽腫(か…

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この記事を書いた人
丹治翔
ネットワーク報道本部|双方向企画担当
専門・関心分野
メディア・SNS、スタートアップ、人口減社会