15人に1人が外国籍 5カ国語で困りごと聞くベテラン相談員の流儀

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川村さくら
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 人口のおよそ15人に1人にあたる1万4千人以上の外国籍の人々が暮らす群馬県伊勢崎市に、困りごとを抱えた外国人が駆け込む窓口がある。「外国人総合相談窓口」。開設から30年以上の間、5カ国語を操るベテラン相談員らが話を聞き続けている。

 この窓口は、伊勢崎市役所1階に並ぶカウンターの一角にある。番号札で呼ばれるのを待つ市民が座っている空間で、ここだけはさかんに外国の言葉が聞こえてくる。

 「パートでしか働いていないから保育園に入れないかも」。5月下旬。自閉症の4歳の息子がいるというフィリピン出身の女性(43)がタガログ語で不安そうに話しかけた。相談員の田村真里留さん(65)は、「これを窓口に渡して書類をもらいに行って」と応じた。差し出されたふせんには、ローマ字で「ZAISHOKU SHOMEISHO(在職証明書)」と書かれていた。

 県によると、2022年12月末時点で県内の外国籍の人は6万5326人で、県人口の3・4%。伊勢崎市が最多の1万4045人で市人口の6・6%だ。

タガログ語、スペイン語が飛び交い

 窓口には、ひっきりなしに相談者がやってきた。

 フィリピンから3年前に来日…

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この記事を書いた人
川村さくら
ネットワーク報道本部|大阪駐在
専門・関心分野
人権、差別、ジェンダー、サブカル