登山道が崩れた伊吹山、土砂流出防止へ試験工事 ドローンで資材運ぶ

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藤井匠
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 7月の大雨で登山道の一部が崩落した、滋賀・岐阜県境にある日本百名山の一つ、伊吹山(1377メートル)。ニホンジカの食害によって裸地化が進み、土砂が流出しやすい状態となっている。滋賀県米原市は10月18日から、斜面が崩れた7合目付近で、復旧に向けてどの施工方法が適しているかを検証する試験工事を始めた。

 伊吹山では温暖化などの影響でシカが急増。貴重な植物群が食べ尽くされるなど、植生に大きな被害が出ている。地面は裸地化して雨水を保てず、まとまった雨が降ると「川のような流れになる」(市まち保全課)という。

 今年7月12日の豪雨で南側斜面の表登山道が崩れ、8月の台風7号で、さらに崩落した。県が11月までに登山道の復旧工事を進めるとしている。

 今回の試験工事は、市が取り組む「植生復元プロジェクト」の一環。裸地化が激しい7合目付近で、土囊(どのう)や植生を促すマットを使って5パターンの工事をする。植生の回復や土砂流出防止などにどれだけの効果があるかを検証する。

 期間は長期にわたる可能性もあり、来春の雪解け時期に効果を確かめる。

 10月16日、試験工事に備…

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