さよなら「ぽぽちゃん」 終了発表の3日後、社長が記した本当の理由

有料記事

若松真平
[PR]

 9月4日、「ぽぽちゃん」の生産終了が発表された。

 発売から四半世紀にわたって愛されてきた知育人形だ。

 発表に合わせて、公式ホームページにはこんなメッセージが掲載された。

    ◇

 これまでたくさん遊んでくれたみなさんへ。

 ぽぽちゃんは、この度生産を終了することになりました。

 発売から25年以上。ぽぽちゃんは、たくさんの子どもたちの成長をそばで見つめてきました。

 ときにはきょうだいのように。ときにはお友達のように。

 お世話をしてくれたり、一緒に遊んでくれた時間。

 それは、子どもたちの心に愛情が育まれるとともに、ぽぽちゃんの心もたくさんの愛で満たされた、とてもしあわせな時間でした。

 いつか大きくなって、ぽぽちゃんと遊ばなくなるその日まで。

 ぽぽちゃんは、これからもお子さまの心の成長に寄りそっていきます。

 いままで、たくさんの愛をありがとう。

    ◇

 発表してまもなく、X(ツイッター)でトレンド入りするほど注目を集めることに。

 「いっぱい遊ばせてくれてありがとう」「大好きだよ、ぽぽちゃん」といったコメントが寄せられた。

 発売元のピープル(東京都)に、テレビや新聞、ネットメディアなどから相次いで取材が入った。

 各社から決まって「どうして生産終了を決めたんですか?」と聞かれた。

 決して売れ行きが悪かったからではないし、時代の波に取り残されたわけでもない。

 こんなに注目されたのだから、理由をちゃんと伝えることが必要かもしれない。

 会社のトップである取締役兼代表執行役の桐渕真人さん(44)は、決断の経緯と自らの胸のうちをつづることにした。

 発表先として選んだのは、メ…

この記事は有料記事です。残り2786文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
若松真平
編集委員
専門・関心分野
くらし