安倍派幹部「5人衆は名ばかりだ」 板挟みの議員が言い返したのは…

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松井望美 森岡航平 今野忍
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 衆院政治倫理審査会(政倫審)の開催をめぐり、野党は、自民の聞き取り調査の対象となった衆院議員全51人の出席を求めた。応じなければ新年度予算案の審議拒否も辞さない構えだ。一方の自民側は、出席に難色を示す安倍派幹部らの説得に苦心を重ねている。

 「政治資金規正法の趣旨を51人は逸脱している。政倫審で説明する責務は全員が負っている」。野党の筆頭幹事を務める立憲民主党寺田学氏は、自民側にこう突きつけた。

 自民が15日に公表した安倍、二階両派の各議員らに対する聞き取り調査で、対象となった85人のうち衆院議員51人全員に、自ら政倫審で弁明する意思があるか確認するよう求めた。

 過去に開かれた政倫審で、弁明に立った議員は毎回1人のみ。これだけ多数の議員の弁明を求めるのは異例だ。

 当初、野党内には「1人ずつ呼ぶときりがない。組織的な裏金問題なので責任者が出席するのが効率的」(日本維新の会の馬場伸幸代表)との意見もあったが、立憲、維新、共産の3党で協議し、まずは51人全員を対象とすることとした。

 背景には、誰が責任者なのか…

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この記事を書いた人
今野忍
政治部|与党担当
専門・関心分野
国内政治、外交・安全保障
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    星野典久
    (朝日新聞政治部次長)
    2024年2月16日19時42分 投稿
    【解説】

    裏金問題はともすれば「脱税」につながるとの指摘もある中、本日、確定申告初日を迎えました。わたしも親族の確定申告を手伝っているのですが、わずかな入金記録と大量の領収書にコツコツと向き合っていると、「裏金議員」のあまりの「特権ぶり」が本当に腹立

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    今野忍
    (朝日新聞政治部記者=政局、選挙)
    2024年2月16日20時14分 投稿
    【視点】

    この記事でポイントになるのは、安倍派の有力幹部といわれる「5人衆」の往生際の悪さです。    我こそは安倍晋三元首相の後継者だ、と争っていたはずが、一転、自分に責任はない、とほっかむり、これには身内の自民、安倍派内からも冷めた視線が注が

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