「弔い選の雰囲気、かけらもない」 重鎮不在、きしむ屈指の自民王国

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菅原普 垣花昌弘 石川和彦
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 全国屈指の「自民党王国」が、激しいきしみをあげている。自民政治を形作った重鎮を多く輩出してきた島根県。事実上の与野党一騎打ちとなる見通しの衆院島根1区補選(4月28日投開票)を控え、地元議員らはかつてない苦境に立たされている。自民が「政治とカネ」の問題で大きく揺らぐなか、現地で何が起きているのか。

 「大変憤りを感じている。政治資金を法律に沿って、適法に処理するのは当たり前。自民党として大きく反省すべきことだ」

 3月上旬、松江市内の公民館で開かれた自民の集会。補選に立候補を予定する自民新顔で元財務省中国財務局長の錦織功政氏(54)は、沈痛な面持ちでこう自民を批判した。

 ただ、約100人が入れる座敷に集まった聴衆は半分ほど。演説後、錦織氏への質問が呼びかけられても手を挙げる人は皆無だった。

 あいさつに立った自民の松江市議は、思わず漏らした。

 「今思うと、(錦織氏は)無…

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    米重克洋
    (JX通信社 代表取締役)
    2024年3月20日19時18分 投稿
    【視点】

    本来は弔い合戦となるはずだが、細田氏も存命であれば政治資金問題で追及を受けていたであろう立場ゆえ、自民の錦織氏とすれば後継色を出しづらい難しさがありそうだ。そのうえ、亀井氏は立憲所属とはいえ父が自民党議員だった経緯もある。一連の問題で嫌気が

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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2024年3月23日23時51分 投稿
    【解説】

    これまで何度も「自民王国」の崩落といったことが話題に上るが、実際に小沢一郎が自民党を割って出た時などの状況と比べると、まだ自民党に変わりうる存在が明確でないため、なかなか自民が崩落するという雰囲気があるとも思えない。自民の強さというより、野

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