留学したのにしゃべれなかった…65歳で英検1級のリベンジ学習法
定年退職したら英語を勉強し直したい――。そんな夢を持ちながら、記憶力や気力の衰えを感じてためらってしまうことって少なくないのでは。60歳を過ぎてからの語学習得はどこまで可能なのか。定年後もう一度英語と向き合い、65歳11カ月で英検1級に合格した「英語学習ユーチューバー」のショージさん(67)に、リベンジを果たすまでの道のりを聞きました。
「See you later」の意味 わからず
――英語は得意だったのですか?
理系人間でした。高校では数学や物理の成績は上位なのに、英語や日本史、古典・漢文はいつも下位20%にいました。英語には苦手意識を持っていました。
大学を出て1979年に建設会社に入ると、外国で受注した工事の検査官と年に数回、英語で話す必要が出てきました。「see you later」の「laterっていつのこと?」と尋ねてしまうレベルでした。さすがにまずい、と英会話学校に週2回通い始めました。3年ほどかけて英検2級をとりました。
入社から10年ほどたったころ、会社の海外留学制度に応募して米国の大学院で学びました。
――相当英語ができたということですよね。
いいえ、違います。もともとは米国の建設工事検査会社への企業派遣だったのですが、3カ月もすると技術的にはあまり学ぶことがない状態になりました。日本の検査技術はとても高いので。そんな時に地域の大学院に経営学修士(MBA)コースがあると知り、やってみようと思いました。3カ月以内に英語能力試験TOEFLなどで必要な点を取るのが条件でした。人生で初めて英語を必死に勉強しました。落ちれば会社に戻れないかも知れないので。
――どのような勉強をしましたか。
試験に特化した問題集です…