若者の「見えないホームレス化」問題を指摘 NPOが調査報告

有料記事

高絢実
[PR]

 家族からの暴力などで、安心して暮らせる住まいがない、広義の「ホームレス」状態の若者が増えている――。そんな調査結果を、労働や貧困問題に取り組むNPO法人「POSSE」(東京都)が19日に公表した。国の調査では把握できておらず、同法人は、若者の「見えないホームレス化」問題と指摘している。

 ホームレス状態の人は、厚生労働省の調査(1月時点)では全国に2820人と過去最少。ただ、調査対象は、公園や駅などで生活する人だった。

 一方、同法人は路上生活の人だけでなく、ネットカフェ生活の人、家族からの暴力などで安心して暮らせない人ら、安心できる住居がない人も支援が必要として、「ホームレス」状態と定義した。昨年度の10~30代の相談304件のうち半数近くの139件が、ホームレス状態の人からだった。

 「家族から暴力を受けて金を奪われ、実家を出るために工場の社員寮に入ったが、うつ病の悪化で働けなくなってしまった」などの相談があったという。

 非正規などの不安定な雇用や…

この記事は有料記事です。残り210文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
高絢実
くらし報道部|社会保障担当
専門・関心分野
外国人、在日コリアン、社会保障全般
  • commentatorHeader
    岩本菜々
    (NPO法人POSSE理事)
    2024年7月23日20時1分 投稿
    【視点】

    ・若者が「毒親」から逃れられない背景に行政の違法行為 この会見を開いた本人です。会見後、SNSなどを通じ「私も親から虐待され、同じような状況だった」「生き延びるのが本当に大変だった」という共感の声が多く寄せられました。 虐待により、家に

    …続きを読む