八坂神社と延暦寺、神仏習合の儀式営む 100歳の天台座主も参加
西崎啓太朗
祇園祭に合わせて、八坂神社(京都市東山区)は20日、天台宗総本山・比叡山延暦寺(大津市)と合同で、境内で神仏習合の儀式「八坂礼拝講(らいはいこう)」を営んだ。合同の儀式は2005年以来で、疫病退散や国家安寧、世界平和を祈った。
八坂神社はかつて「祇園感神院(かんしんいん)」と呼ばれて延暦寺の末寺だったこともあり、神仏習合の祈りを捧げていた。
この日の儀式は午後5時ごろから約1時間、八坂神社の神職と延暦寺の僧侶ら約50人が参加して本殿で営まれた。八坂神社の野村明義宮司が祝詞(のりと)を奏上した後、今年100歳を迎えた大樹孝啓(おおきこうけい)・天台座主が祭文を読み上げた。延暦寺の僧侶が独特の節回しで法華経の問答などを行った。
野村宮司は儀式の後、「神事、仏事がどういった形で習合していくか、ご指導をいただきながら祈りの形を整えていきたい」と話した。