元五輪選手が語る「国体助っ人」 2年で契約終わっても感謝するのは

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聞き手・吉田純哉
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 名称が今年から「国民スポーツ大会」に変わった「国民体育大会」。地元開催の都道府県は好成績を収めるために「助っ人」を雇う。元スピードスケート選手の郷亜里砂さんにそんな「助っ人」の実態について聞いた。

 私は2018年平昌、22年北京の冬季五輪に出場しました。初出場は30歳で、やっと出られたという思いでした。その前に国体の開催県だった山口と愛媛が「助っ人」として雇ってくれたから、競技を続けることができた。国体がなかったら、スケートをやめていたかなと思います。

 山梨学院大のときに日本学生選手権で優勝しました。それでもワールドカップに行くようなレベルではなかったんです。五輪のメダリストでさえ所属先やスポンサーを見つけるのは大変なので、私が実業団に入るのは難しかった。卒業した時点で競技から離れようかと思っていたら、大学の監督から、山口県が国体の選手として採用してくれるという話をもらいました。

 山口県とは1年ごとの契約更…

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この記事を書いた人
吉田純哉
オピニオン編集部
専門・関心分野
スポーツ、文化、教育
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    中小路徹
    (朝日新聞編集委員=スポーツと社会)
    2024年8月27日10時37分 投稿
    【視点】

     国スポの開催都道府県の助っ人選手の問題は、功罪の両面があると思います。  スポーツ界と選手個々にとっては、競技を続ける場が継続されるメリットがあります。また、選手が指導や普及にも携わる形になれば、地元のスポーツ振興に寄与できます。特に、近

    …続きを読む