腸内細菌の変動、大腸がんにかかわる 予防法開発に期待 阪大

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瀬川茂子
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 腸内細菌大腸がんの発症にかかわるとされる。仕組みを解明するため、大阪大や国立がん研究センターなどのチームが、大腸がんになりやすい難病患者の腸内細菌の特徴を明らかにした。解明が進めば一般的な大腸がんの予防法開発につながる可能性がある。

 大腸がんは、ポリープができてから長い時間をかけてがんになるとされ、その経過を追って腸内細菌とのかかわりを解析するのはむずかしい。

 そこで、チームは、家族性大腸腺腫症(FAP)患者に協力してもらうことにした。FAPは生まれつきの遺伝子の変異で大腸ポリープが100個以上でき、60代までにほぼ全員大腸がんになるまれな病気だ。短期間にポリープが増えたり、超早期のがんになったりすることがあるため、腸内環境の変化とがん化の関係がわかる可能性がある。

大腸菌、健康な人には?

 FAPの治療として、がんになる前に大腸を切除する手術がなされるが、最近は内視鏡でポリープを徹底的にとる手術を4~12カ月ごとに受けることを選択する人もいる。

 この内視鏡手術を受けるたび…

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この記事を書いた人
瀬川茂子
科学みらい部|大阪駐在
専門・関心分野
生命科学、災害、科学全般