被爆者と認めぬ「差別」 被爆体験者、救済策に反発「お金ではない」

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坂本純也 榧場勇太 寿柳聡 小川崇 聞き手・添田樹紀
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 79年前、長崎で原爆に遭いながら、被爆者と認められていない「被爆体験者」の訴えを一部で認めた長崎地裁判決に対し、国は21日、控訴する方針を明らかにした。救済策として医療費の助成を被爆者と同等まで拡大する方針は示したが、被爆者手帳の交付は認めなかった。原爆に遭ったのに、被爆者と認めないのは「差別」だ――。この日記者会見した原告たちは、憤りを隠さなかった。

「同等にするなら被爆者と認めて」原告は憤り

 「国民としての権利がないがしろにされている。理解できません」

 岸田文雄首相が控訴する方針を示したことを受け、21日午後、長崎市内で会見した原告団長の岩永千代子さん(88)は語気を強めた。

 岩永さんは9歳の時に爆心地

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この記事を書いた人
添田樹紀
神戸総局|兵庫県政
専門・関心分野
国内政治、東南アジア、性的マイノリティ
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