深層学習のゴッドファーザーにノーベル物理学賞 専門家が背景を解説

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福地慶太郎 瀬川茂子 東山正宜
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 2024年のノーベル物理学賞は現在の人工知能(AI)に欠かせない「機械学習」の基礎となる発見をした2人の研究者に贈られる。国内のAI研究者らは驚きと喜びを持って受け止めた。

 東京大の松尾豊教授(人工知能)は「物理学賞はふつう、AIなどの情報系から遠い分野に贈られるので、すごくうれしい。社会的なインパクトが評価されているのだと思う」と声を弾ませた。

 受賞が決まった2氏について、ジェフリー・ヒントン氏を「ディープラーニングのゴッド・ファーザー」と表現。来日時などに会ったことがあるといい、「優しく、ジェントルマンだった」という。

 ジョン・ホップフィールド氏については「ヒントン氏がディープラーニングを生み出す前はこの分野は大変な時期が続いていたが、そういう時期からホップフィールド氏はずっと支えてきた」と話す。

東大名誉教授も中核技術

 人工知能の分野では、数理工…

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    佐倉統
    (東京大学大学院教授=科学技術社会論)
    2024年10月9日14時51分 投稿
    【視点】

    まさか「物理学」賞が彼らに行くとは! もちろん2人とも情報科学では大御所中の大御所中だが、ノーベル物理学賞の受賞には本当にびっくりした。ここのところ、ノーベル賞の人選には、学問領域を今の時代や社会の状況によりフィットしたものに変えていこうと

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