第4回理想と現実のはざまで揺れ動いてきたハリス 自らの「実像」示せるか

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サンフランシスコ=五十嵐大介 ワシントン=清宮涼
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連載 カマラ・ハリスの実像4

 高尚な理念を掲げて実現できない理想主義者ではなく、結果を出す「現実主義者」である――。それが、検事となったカマラ・ハリス副大統領が打ち出そうとしてきた自己像だった。

 ハリスが検事時代に掲げたのが「スマート・オン・クライム(犯罪に賢く対処する)」というスローガンだ。重犯罪には厳しく対処する一方、若い軽犯罪者には社会復帰を促す新たな刑事政策「バック・オン・トラック」を始めた。

 18~30歳の若者で、薬物関連の初犯の犯罪者を対象とした。薬物中毒の治療や職業訓練など、1年ほどの研修を受けた後に仕事に就くことを条件に、犯罪歴を記録から消す、というものだった。

 背景には、先進国で最多の刑…

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この記事を書いた人
五十嵐大介
サンフランシスコ支局長兼編集委員
専門・関心分野
テクノロジー、経済、グローバリゼーション
清宮涼
アメリカ総局
専門・関心分野
外交、安全保障、国際政治
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