和歌山の伝統工芸品「紀州漆器」 島さん兄弟が挑む 桂天吾がゆく
和歌山県の伝統工芸品である「紀州漆器」。越前、会津、山中と並び、日本四大産地の一つとされています。古くから日本の民具だった漆器のよさを継承しながら、新しいブランドを生み出しているのが海南市にある「島安汎(はん)工芸製作所」。島圭佑さん(35)は弟の伽都久(かつひさ)さん(30)とともに作品づくりに励んでいます。
テーブルや重箱、木製の室内用プランター。製作所の展示スペースに、インテリアや食器、キャンプグッズなど様々な商品が並ぶ。紀州漆器の技術をいかしたオリジナル作品だ。
特に天吾さんが興味をもったのが、丸みを帯びた置物のような一品。ふたを外して裏返し、ステム(軸)を差し込み、プレート部分を組み合わせると、ワインカップに変身した。天吾さんは「これはほかには見ないですね」と驚いた様子。「キャンプのために発明しました」と島さん。兄弟ともにキャンプが好きで、キャンプブランドもたちあげた。キャンプは道具自慢の場でもあって、道具を自慢したい、目立ちたいという人も多い。キャンプ道具は軽さが大事。木なのでとても軽いという。
「これも見てください」と島…