横浜国際プールに練習用プール新設案 水泳団体の批判受け、市が検討

有料記事

堅島敢太郎 良永うめか
[PR]

 横浜国際プール(横浜市都筑区)の再整備計画をめぐって、市がまとめた原案の概要が関係者への取材でわかった。メインプールを廃止し、通年スポーツフロアとする一方、サブプールの観客席数を約2倍に増やし、練習用プールを新設する。29日開会の市議会でこうした内容を公表する予定だ。

 国際プールは1998年開館で、50メートル×10コースで国際基準に対応した「メインプール」や50メートル×8コースの「サブプール」などがある。冬季はメインプールの床を張り替えてスポーツフロアとして使用している。

 ただ、床の転換には年約5千万円の費用がかかるほか、転換作業をする約2カ月間は利用休止になる。2021年度の包括外部監査でこうした課題が指摘されたことを受け、市は今年6月、メインプールを廃止し、通年でスポーツフロアとする再整備計画の素案を公表した。

 これに対し、神奈川県水泳連盟や日本パラ水泳連盟などは「ウォーミングアップ用のプールがなく、観客席数が不足しており、県や全国レベルの主要大会の開催が困難」などとして、メインプールの存続を求めている。

 これを受けて市は「練習用プール」の新設を原案に盛り込む方針だ。25メートル×5コースで、サブプールに隣接する場所に整備し、サブプールで大会を開催する際のアッププールや水泳教室などに利用することを想定している。バリアフリートイレなども設ける。

 サブプールは入り口からプールサイドまでをバリアフリー化し、観客席数も素案では現在の約350席から500席程度にするとしていたが、さらに180席上乗せして680席程度にする。

 また、最寄りの市営地下鉄北山田駅からの最短ルートは、高低差が6階建ての建物に相当する約17メートルの階段で、車いすやベビーカーではアクセスしづらいことから、「スロープカー」を新設することも検討しているという。

水泳団体「納得いかない」

 一方、神奈川県水泳連盟など…

この記事は有料記事です。残り460文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    井本直歩子
    (元競泳五輪代表・途上国教育専門家)
    2024年11月28日9時0分 投稿
    【視点】

    水泳人口が減る中、これは水泳関係者、特にパラ水泳にとってかなり朗報。メインプールは通年スポーツフロアとしてBリーグの横浜ビーコルセアーズの本拠地として使用される予定。そうなれば多くの動員が見込め、スポーツ熱が高まり、横浜市にとってはその方が

    …続きを読む