チーバくんものぞいた洞窟の先、タカラの海が 房総半島南端の沖ノ島
「み~つけた! こんなところにいるなんて千葉県中探し回っちゃったよ」。昨年11月、そんな言葉とともに洞窟をのぞき込む千葉県の公式マスコットキャラクター「チーバくん」の姿が、X(旧ツイッター)の公式アカウントに投稿された。
姿こそかわいらしいものの、暗い洞窟の出口に立ちふさがり、隠れていた人を追い詰めたかのような不気味さも漂う投稿に「怖すぎる」「食べられそう」などと面白がる反応が寄せられ、現在までに8万以上のリポスト(再投稿)を獲得するなど、大きな反響を呼んだ。チーバくんはこの日の朝、「今日はチーバくんが鬼になるからかくれんぼしよー!」とポストしており、その中での投稿だった。
【撮影ワンポイント】沖ノ島の洞窟
かつては深海の底だったという荒々しい地層にきれいに貫通した横穴。スマホ片手に「すごーい」「きれーい」と感嘆の声をあげる家族連れは人工物とは知らないようだ。秋の陽(ひ)にきらめく海と洞窟を1枚に収めようと、日の傾きにあわせて右往左往した結果がこの写真。日没間際に洞窟内がオレンジ色に染まる瞬間も「映え」ます。(菊池康全)
洞窟があるのは、東京都心から車で90分、房総半島の南部に位置する同県館山市の沖ノ島だ。周囲約1キロ、面積は約4・6ヘクタール。かつては沖合にある小島だったが、関東大震災による隆起などで、長さ約200メートルの砂州で陸続きに。「歩いて渡れる無人島」として知られる。
洞窟を掘ったのは
11月中旬、薄暗い洞窟をス…