闇バイト・トクリュウをどう防ぐ 各世代の情報環境悪用、背景に貧困

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大内悟史
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 「闇バイト」や「匿名・流動型犯罪グループ」、略して「トクリュウ」といった言葉を見聞きする機会が増えた。犯罪の担い手や手法が変化し、実態解明が難しいのが特徴だ。犯罪社会学者で京都大教授の岡邊健(おかべたけし)さんと対策を考えた。

 強盗殺人などの凶悪事件との関連で、闇バイトやトクリュウが注目を集めている。少年非行とその背景にある社会構造の問題に詳しい岡邊さんは「連綿と続く流れに位置づけられる一方、新しい要素もある」と見る。

 暴力団対策法(1992年施行)や組織犯罪処罰法(2000年施行)、グレーゾーン金利撤廃(2010年)などにより近年は暴力団やヤミ金融の規制強化が進んできた。

 一方で、昨年の特殊詐欺認知件数は約1万9千件と過去10年で最多、被害額は450億円に達し、今年も前年同期を上回っている。「10万円程度の被害なら警察への届け出をためらう可能性もある。実際はもっと多いのでは」。

 岡邊さんによると、トクリュウの首謀者は従来の暴力団、ヤミ金融の系譜に位置づけられる可能性が高い。「ツールは主に『電話』と『名簿』の二つで、ヤミ金融と同じ。首謀者は手法を受け継いでおり、広義の暴力団関係者とみられる」

 ただ、親分・子分や先輩・後…

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この記事を書いた人
大内悟史
文化部|論壇・読書面担当
専門・関心分野
社会学、政治学、哲学、歴史、文学など
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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2024年12月18日17時0分 投稿
    【視点】

    闇バイト対策について臨時国会で方針が打ち出されましたが、記事にあるように根本の解決のためには、若年世代の中にも存在する格差をどう是正していくか?を考える必要があると思います。心情に訴える啓発活動には限界が見えています。既存制度へのアクセス含

    …続きを読む
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    吉川ばんび
    (作家・コラムニスト)
    2024年12月18日17時0分 投稿
    【視点】

    司法書士事務所にて闇金被害の救済業務に関わっていたことがあります。闇金業者は破産者や多重債務者のリストを入手しており、そこからDMや電話で「営業」をかけるのですが、被害者の方からは「まともな消費者金融やカード会社からはもう金を借りることがで

    …続きを読む